未経験からでも遅くない。Webマーケターへの転職を成功させる完全ガイド

  • 「未経験からでも本当に転職できるのだろうか?」
  • 「特別なITスキルやセンスがないと通用しないのではないか?」
  • 「年収が下がってしまうのではないか?」

といった、多くの不安や疑問を抱えているのではないでしょうか。

西村淳一 西村
その不安、痛いほどよくわかります。なぜなら、私自身もまったくの異業種、しかもITとは無縁の業界からWeb業界へ飛び込んだ人間だからです。

私は新卒で貿易物流企業に就職し、国家資格である「通関士」を取得して日々輸出入に関する法的手続きの現場で働いていました。

毎日、泥臭い事務作業や税関、関係省庁の担当から叱咤を受けながらサラリーマン人生を歩んでいましたが、現在こうしてWebマーケティング業界で会社を経営しています。

通関士からWeb業界へ転身した後、私はアフィリエイターとしてゼロから泥臭く仮説検証を繰り返し、フリーランスとして月間120万円の成果報酬を達成しました。

その後、広告代理店に参画し、年間4億円規模の広告運用を経験。マネージャーとして10名以上のプロマーケターを育成し、2024年4月に株式会社スケールゲートを創業するに至りました。

西村淳一 西村
本記事では、Web上によくある「一般論だけをまとめた転職記事」を書くつもりはありません。 私がこれまで現場で培ってきた知見、そして数多くのマーケターを採用・育成してきた「経営者・採用担当者としての目線」から、Webマーケターへの転職を成功させるためのリアルな戦略とロードマップをお伝えします。

少し長い記事になりますが、本気で人生を変えたい、キャリアアップしたいと考えている方にとって、必ず道しるべとなる内容にしています。ぜひ最後までお付き合いください。

1.Webマーケターのリアルな仕事内容とは?現場の裏側を公開

    「Webマーケティング」と聞くと、パソコンに向かってスマートにデータを分析している姿を想像するかもしれません。しかし、現場のリアルはもっと泥臭く、そしてエキサイティングです。

    Webマーケターの究極のミッションは、「Web上のあらゆる手段を用いて、商品やサービスが売れる(あるいは目的を達成する)仕組みを構築すること」です。主な仕事内容は、大きく以下の4つに分類されます。

    Web広告運用(リスティング広告、SNS広告など)

    GoogleやYahoo!の検索結果、あるいはInstagramやX(旧Twitter)などに広告を出稿し、ターゲットユーザーにアプローチします。年間4億円の予算を運用していた時代、私は毎日のように「1クリックあたりの単価(CPC)」や「1件獲得あたりの単価(CPA)」の数字と睨み合い、クリエイティブ(画像やテキスト)の改善を繰り返していました。

    ここは数字のプレッシャーが大きい反面、自分が打った施策がダイレクトに売上に直結する最高のやりがいがあります。

    SEO(検索エンジン最適化)

    Googleの検索結果で、自社のWebサイトやメディアを上位表示させるための施策です。

    ユーザーがどんなキーワードで検索し、どんな悩みを抱えているのか(検索意図)を徹底的に分析し、価値あるコンテンツを作成します。地道な作業ですが、一度上位を獲得できれば、広告費をかけずに継続的な集客が可能になる強力な武器です。

    SNS運用・コンテンツマーケティング

    企業公式アカウントの運用や、YouTube、TikTokなどを活用してファンを育成する仕事です。ユーザーとの距離が最も近く、トレンドを敏感にキャッチする感性が求められます。

    LPO(ランディングページ最適化)・データ分析

    広告や検索からサイトに訪れたユーザーを、いかに購入や問い合わせ(コンバージョン)に結びつけるか。サイトの構成やボタンの色一つを変えるだけで、売上が何倍にも跳ね上がることがあります。Googleアナリティクスなどのツールを駆使し、ユーザーの行動データを分析して改善策を立案します。

    これらをすべて一人で完璧にこなす必要はありません。まずはどれか一つの領域で「プロ」になり、そこから周辺領域へとスキルを広げていくのが一般的なキャリアパスです。

    2.【データで解説】Webマーケターの年収と将来性

      転職を考える上で、絶対に目を背けてはいけないのが「お金」と「将来性」の話です。

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      結論から言うと、Webマーケターは「成果を出せば出すほど、年収が上がりやすい職種」であり、「今後も圧倒的な需要が見込まれる将来性の高い職種」です。

      全職種平均を上回る年収水準

      データを見てみましょう。転職サービスdodaが発表している「平均年収ランキング(最新版)」によると、日本の全職種の平均年収は約460万円前後(※参考:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」でも平均給与は458万円)となっています。

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      一方で、Webマーケターの平均年収は約520万円(年代や役職によって幅はあります)と推移しており、日本全体の平均を大きく上回っています。

      (参考・引用元データ)
      国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」:https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2022/minkan.htm
      doda「平均年収ランキング」:https://doda.jp/guide/heikin/

      なぜ高いのか?それは、「売上に直結するポジションだから」です。

      営業職と似ていますが、Webマーケティングはレバレッジが効きます。優秀な営業マンが1日にアプローチできる顧客は限られていますが、優秀なWebマーケターが構築した仕組みは、24時間365日、全国(あるいは全世界)の顧客にアプローチし続けます。

      企業の利益に直接貢献できるため、その分が給与やインセンティブとして還元されやすいのです。

      未経験からのスタートは「一時的な年収ダウン」も覚悟する

      西村淳一 西村
      ただし、ここで正直にお伝えしておきます。異業種から未経験で転職する場合、初年度の年収は350万円〜400万円程度からスタートし、前職の年収を下回るケースが往々にしてあります。

      しかし、落ち込む必要はありません。

      Web業界は年齢や社歴ではなく「スキルと実績」がすべてです。

      私自身、最初はアルバイトに毛が生えたような収入からスタートしましたが、スキルを磨くことでフリーランスとして、会社員では稼げないような額を稼げるようになりました。

      1〜2年実務経験を積み、明確な数字の成果を出せば、転職や独立によって一気に年収を跳ね上げることが可能な世界なのです。

      3.異業種からWebマーケターへ!未経験者のための「下剋上転職ロードマップ」

        「未経験からでも転職できますか?」という質問をよく受けます。

        私の答えは「YES。ただし、"何もしていません"という丸腰の状態では不可能」です。

        西村淳一 西村
        私が採用面接をする際、「Webマーケティングに興味があります!御社で一から学ばせてください!」という方を採用することはありません。企業は学校ではないからです。

        では、異業種(例えば私のような物流業界や、営業、販売職など)からどうやって転職を成功させるのか。以下のステップを実行してください。

        ステップ1:小さくても「自分の実績(ポートフォリオ)」を作る

        これが最も重要です。

        実務経験がなくても、Webマーケティングは個人で実践できます。

        • 💻 ブログ(WordPressなど)を立ち上げ、特定のアフィリエイト案件で月1万円稼いでみる。
        • 📱 特定のジャンルに特化したXやInstagramのアカウントを運用し、フォロワーを1,000人集める。
        • 🤝 友人や知人の飲食店のSNS運用を無料で代行し、来店数を10%アップさせる。

        これらは立派な「実績」です。面接で「独学でブログを立ち上げ、SEOを意識して記事を書き、月間1万PVと収益1万円を達成しました。この仮説検証のプロセスは御社の業務でも活かせます」と語れる未経験者は、それだけで上位数パーセントの優秀な候補者として目に留まります。

        ステップ2:基礎知識をインプットする

        実績作りと並行して、業界用語や基本的な仕組みを学びましょう。

        本を数冊読むだけでも構いませんし、最近では数ヶ月で実践的なスキルを学べるWebマーケティングスクール(デジマカレッジなど)も増えています。

        独学に限界を感じる場合は、プロから体系的に学び、転職サポートまで受けるのも一つの有効な手段です。

        ステップ3:これまでのキャリアの「棚卸し」をする

        前職の経験は決して無駄になりません。例えば「営業職」であれば、顧客のニーズを汲み取る力や、目標数字に対する執着心があります。これらはWebマーケターに必須のスキルです。

        「対面でのヒアリング力を活かし、ユーザーの深い悩み(インサイト)を捉えた広告文を作成できる」といったように、過去のキャリアとWebマーケティングの接点を見つけ出してください。

        4.失敗しない転職先の選び方:事業会社か、広告代理店か?

          Webマーケターの転職先は、大きく分けて「Web広告代理店」「事業会社(インハウス)」「Web制作会社」の3つに分類されます。それぞれの特徴を理解し、自分のキャリアプランに合った選択をすることが大切です。

          ① Web広告代理店:圧倒的なスピードで成長したい人向け

          クライアント企業から予算を預かり、代わりに広告運用やマーケティング戦略を実行する企業です。私自身も経験しましたが、ここは「精神と時の部屋」です。

          • メリット

            様々な業界・業種のクライアントを担当するため、短期間で圧倒的な場数とノウハウが身につきます。常に最新のトレンドや媒体のアップデートに触れることができます。

          • ⚠️デメリット

            複数案件を同時並行で回すため、業務量は多くなりがちです。また、あくまで「クライアントの事業」であるため、商品開発など根幹の部分には関われないもどかしさがあります。

          ② 事業会社(自社サービス):じっくりと腰を据えて事業を育てたい人向け

          自社で商品やサービスを持ち、その売上を伸ばすために自社内のマーケター(インハウスマーケター)として働く企業です。

          • メリット

            一つのサービスに深く入り込み、企画から商品開発、集客、顧客育成まで、マーケティングの全体像に関わることができます。「自分がこの事業を育てている」という強い当事者意識を持てます。

          • ⚠️デメリット

            未経験での採用ハードルは代理店に比べて高い傾向にあります。また、社内に知見がない場合、一人で手探りで進めなければならない「孤独」に陥るリスクもあります。

          おすすめルート

          もしあなたが「最短で市場価値を高めたい」のであれば、まずはWeb広告代理店や支援会社に飛び込み、2〜3年ゴリゴリに実務経験を積むルートをおすすめします。

          そこで実績と自信をつけ、その後、より条件の良い事業会社へ転職するか、あるいは私のようにフリーランスとして独立・起業する道が開けます。

          5.採用担当者の心を動かす「職務経歴書」と「面接」の極意

            ここからは、実際に10名以上のマーケターを育成し、数多面接を行ってきた私から、選考を突破するための具体的なアドバイスをお伝えします。

            職務経歴書は「数字」で語る

            Webマーケターは数字を扱うプロです。したがって、提出される職務経歴書自体が「この人は論理的か?数字で物事を語れるか?」を判断する最初のテストになります。

            「営業として頑張りました」「業務効率化に貢献しました」といった定性的な表現はNGです。

            「前年比120%の売上(〇〇万円)を達成」「業務フローを見直し、月間〇〇時間のコスト削減に成功」といったように、必ず数字の裏付けを持たせてください。

            西村淳一 西村
            未経験であっても、現職での実績を数字で表現できる人は「マーケターとしての素養がある」と評価されます。

            面接では「仮説」と「ロジック」を見られている

            面接で「なぜWebマーケターになりたいのですか?」と聞かれた際、「将来性があるからです」「パソコン一台で自由に働きたいからです」と答えるのは非常に危険です。それはあなた側の都合であり、企業側のメリットではないからです。

            常に「なぜ?」という問いに対し、ロジカルな回答を用意してください。

            「前職の業務で〇〇という課題を感じ、それを解決する手段としてWebマーケティングの力が必要だと痛感した。だからこそ〜〜」というように、実体験に基づいたストーリーと論理的な動機付けが必要です。

            私たちは、あなたが「自分の人生のキャリア戦略」をどうマーケティングしているかを見ています。

            6.おわりに:迷っているなら、まずは一歩を踏み出そう

              ここまで、Webマーケター転職のリアルについて、厳しいことも含めて率直にお話ししてきました。

              「自分にはハードルが高いかもしれない…」と感じた方もいるかもしれません。しかし、冒頭でもお伝えした通り、私はWEB業界とは全く縁の無い通関士でした。

              そこからでも、正しい努力の方向性と、少しの勇気があれば、人生は劇的に変えることができます。

              Webマーケティングは、年齢も、学歴も、過去の経歴も関係ない、究極の実力主義の世界です。

              あなたが本気でクライアントやユーザーと向き合い、数字で成果を出せば、それだけ正当な評価と自由な働き方が手に入ります。

              完璧な準備が整う日なんて、永遠にきません。

              もし少しでも「やってみたい」という情熱があるのなら、まずは今日、小さな一歩(ブログを開設する、本を1冊買う、転職エージェントにエントリー等)を踏み出してみてください。

              あなたがWebマーケターとして圧倒的な成果を出し、いつか同じ業界の第一線でお会いできる日を、心より楽しみにしています。

              西村淳一
              この記事を書いた人 西村 淳一

              株式会社スケールゲート 代表取締役
              アフィリエイター、広告代理店、フリーランスのWEBマーケターを経て、2024年4月に株式会社スケールゲートを創業。

              新卒で貿易物流企業にて国家資格「通関士」を取得し従事した後、Web業界へ転身。フリーランスとして月間120万円の成果報酬を達成し、広告代理店時代には年間4億円規模の運用を経験。マネージャーとして10名以上のプロマーケターを輩出するなど、育成面でも実績を持つ。

              現在は広告代理店の戦略的パートナーとして、WEBマーケティング事業および人材支援業を展開。現場第一主義の知見を活かし、業界の発展とクライアントの事業成長に貢献している。